現在、売れに売れているホンダN-BOXや、ダイハツタントなどにしても、ワゴンRという先駆者の存在が無かったら、今の隆盛を築き上げることもできなかったでしょう。
今回は、長年軽自動車の王者に君臨してきたワゴンRの世代別買取相場の紹介や、高く売るための秘訣を、伝授したいと思います。
軽トールワゴンのパイオニア!ワゴンRの査定が分かれるポイントとは
後輩であるライバル車に後れを取っているとはいえ、現在でもワゴンRは押しも押されるダイハツの主力商品であり、初代登場からこれまで数多くのモデルチェンジを繰り返してきました。
また、各世代においてグレード構成が変更され、特別仕様車や記念モデル、限定カラーなどが登場したため、どのワゴンRが高く査定されるのかなんて、一般ユーザーにはチンプンカンプンのはずです。
そこでまずは、「どんなワゴンRが高く買取されるの?」といった、素朴な疑問について整理しておきましょう。
3代目MH21S型ワゴンRなら買取査定がつく可能性あり
最初に、経験と知識からお伝えしておくと、1998年まで販売された初代CT21S型及び、続いて5年間販売されていた2代目MC21S型ワゴンRの場合、販売用中古車として買取査定されることを、残念ながら期待できません。
ですので、物持ちよくこの2モデルを乗っているという方は、パーツ取りや鉄資源として評価してくれる廃車専門買取業者を巡り、お金にした方が良いと考えています。
ただし、10年・10万kmでの交換が必要とされるタイミングベルトから、原則交換不要であるタイミングチェーンに変更された、3代目MH21S型モデルであれば、「お買い得車」として店頭に並べ売り切ることも可能なので、一定の買取査定がつくことも多くなります。
4代目MH23S型以降は高額査定も期待!
一方、従来までのシンプルな箱型デザインから、スタイリッシュな外観に変貌を遂げた4代目MH23型と、「エネチャージ」の採用で燃費性能が大幅にアップした、先代MH34型モデルについては、後述するコツさえ知っていれば高額査定を望むこともできます。
なお、この後解説する査定を分けるポイントについては、いずれもMH23型以降のモデルに関するものであることを、ここでお伝えしておきます。
ワゴンRの高く売れるグレードは何?
4代目MH23型でも5代目MH34型でも、最も高く査定されるグレードは、ドレスアップモデルである「スティングレー」です。
全く同条件の中古車であれば、いずれのモデルもスティングレーの方が、スタンダ―ドグレードである「FX」より、12~17万円程度高く買取査定されます。
少々面白いのが4代目モデルの場合、新車価格において約8万円高い「FXリミテッド」の方が、無印グレードより2~3万円程度ながら査定相場が安めなことで、4代目モデルの中古車を探しているユーザーが、お手頃感を一番に求めているためです。
なお、5代目モデルの場合は順当に上位グレードの方が、高い査定をゲットできる傾向にあります。
人気があり高額査定されているカラーはどれ?
高く買取査定されるカラーについては、スティングレーの場合断然ブラック系であり、他のカラーより、3~5万円高く査定されます。
一方、スタンダードグレードになると、ホワイト系やシルバー系などとの格差が狭まり、ほとんど変わらない査定額か、小傷が多いなどといった塗装の状態によっては、ブラック系の方を安く査定したことも、経験上しばしばありました。
ワゴンRの場合付いていると有利になる装備なんてあるの?
「年式が古くなるほど」と前置きしておくなら、ワゴンRの場合付いていると査定時有利になるオプション装備は、エアコン・バイザー・フロアマットなどといった、最低限の快適装備が備わっているのであればそれほど存在しません。
もちろん、社外カーナビやアルミホイールを後付けしているケースでは、査定でのプラスポイントになりえますが、型落ちモデルや不人気メーカーの場合、返ってマイナスポイントになることもあります。
MH21S型&22S型ワゴンRの査定相場
MH23S型ワゴンRの査定相場
先代MH34S型ワゴンRの査定相場
ワゴンRを高く売るコツを大公開
前述したように、ワゴンRは型式やグレードだけではなく、色や装備などで査定相場が大きく変化しますが、購入時に舞い戻ってそれらを変えることなんて、誰にもできません。
そこでここからは、プロだからこそ知りえる、「今乗っているワゴンR」を高く売るコツについて、読者の皆さん限定で伝授いたします。
5代目MH34S型は早めに売った方がお得!
マイルドHVの採用が功を奏し、新車市場において勢いを取り戻しつつあるワゴンRは、今後乗り換え需要が高まって、歴代モデルの中古出物が増加すると予想されます。
全てのリセールビジネスに言えることですが、中古車業界でも需要と供給の関係によって、査定相場が変化します。
ですから、先代MH34S型ワゴンRにお乗りの方は、在庫がだぶつき相場が下降する前の段階での売却や、乗り換えを検討したほうがいいでしょう。
全世代を通じて一括査定の利用は必須です!
基本的に中古車は、時間の経過に伴いドンドン査定相場が下がるものであり、一時の低迷期を乗り越えたワゴンRの場合、他の車種よりダウン幅が顕著となるため、手放すことを決めたなら、できる限り素早く売り切る必要があります。
また、そもそもワゴンRは、毎年数万台レベルで売れ続けている車であるため、売る側にとっては仕入れ予算に合う車体を、時間をかけて選り好みすることができます。
そのため、単独業者で査定した場合、足元を見た強気の査定額を提示してくることが、多くなる車種の筆頭格ですが、自分で競合店をあれやこれやと探し回り、1件づつ査定依頼をかけるとなると、時間がかかって仕方ありません。
「早く売るのがベストだが、自分でやると時間がかかる…。」そんなジレンマを一気に解決してくれるのが、大手から地元中小までタイプの異なる買取業者が参加する、一括査定の存在です。
つまり、パソコンやスマホなどで素早く、しかも複数の買取業者へ査定依頼をかけられる、一括査定を活用し相見積もりをすることこそ、ワゴンRを高く売る一番のコツになるわけです。